社会保険庁職員騙り詐欺

この手口も「警察官騙り詐欺」の場合と同様に、公的機関の信用を利用した手口ですが、主に年金受給者である高齢者にターゲットを絞り、その弱みにつけ込む悪質なものです。「社会保険庁」によれば、以下のような手口の発生が報告されているそうで、同庁も注意を呼びかけています。

不審な電話等による事例

年金の過払いの払い戻しを求める手口

社会保険庁職員等を装って「年金の払いすぎがあったので、指定の銀行口座に振り込むように。振り込まない場合、次回の年金支払いを停止する。」という電話があった。 （その他：社会保険庁の職員、社会保険事務所の職員、国民年金基金、国民年金管理センター、年金総合管理センター等を名乗る場合がある。

日本国民年金協会の名を騙って、年金受給者等に対し、「現在、受給している年金の受給額に誤りが発覚し、文書到着後３日以内に現金を郵送しないと年金の支給を停止するとともに東京地方裁判所に損害賠償請求の訴訟を提訴し、資産を差し押さえる。」という文書が送付された。

年金の未納保険料の支払いを求める手口

日本債権管理センターと名乗り「はがきで先に連絡しているが、国民年金の未納があるので至急払うように。」という電話があった。 （その他：社会保険事務所の職員、日本債権センター、日本債権調査組合等を名乗る場合がある。）

手数料の支払いを求める手口

社会保険と名乗る者が自宅を訪問し「医療費の払い戻しや社会保険の手続きのための手数料が必要。」と要求した。

不審な個人情報収集の手口

最近、社会保険事務所の職員等を装った集団が、自宅に電話をして、ご家族の勤務先の名称、所在地、電話番号を聞き出す等、個人情報の収集が全国的に行われています。

最近発生している主な事例

会社に勤めていた時の保険料が納めすぎになっています。返したいので会社名、住所、口座番号を教えてください。

書類に一部記載漏れがありますので、現在の住所、お勤め先の会社名、連絡先を教えてください。

記録の整理をしていますが不備な箇所があり、補正するためご主人に確認することがありますので、ご主人の会社名、電話番号と携帯番号を教えてください。

健康保険証の関係で息子さんと至急連絡を取りたいので、携帯電話の番号を教えてください。

パンフレットを送付したいので、住所と名前を教えてほしい。

息子さんの連絡先を教えてくれ。」と言われ、「そちらでわかるのでは。」と言ったところ、「息子の連絡先もわからないのか。」と高圧的な態度をとられた。

国民年金、厚生年金の加入期間を調査しています。」という理由で住所、勤務先、電話番号を聞き出そうとした。

不審な訪問者による現金許取事例

北海道小樽市内における事例（報道の概要）

小樽市内在住の年金受給者の女性宅を「社会保険庁の職員」と名乗る男が訪ね、「あなたの年金を国会議員が使い込んでいた。被害額は２３４万円で、その金を厚生労働大臣の命令で返却することになった。」と説明。さらに、預金通帳を預かるための偽の証明書を示し「お金を引き出してきてあげる。」と、女性から預金通帳とキャッシュカードを預かり暗証番号を聞きだした。 ところが、午後になっても男が戻らないため、女性が銀行に問い合わせたところ、すでに４９２万円が引き出されていた。

被害に遭わないために！！